2020.06.17

心優しい漆職人さん

いつも丁寧な漆加工を施して下さっている漆職人さんのお話です。

出会いはひょんなことから。

昨年、町内の組長の役が回って来て、夏の地蔵盆での準備をしていた際に初めてお会いしました。

お地蔵さんの設営作業の際、とても器用な男性がいらして、何をするにも工夫なさるお姿がありました。

そこでお仕事は何をなさってるのですか?とお尋ねすると、漆職人です!!と。

いつも取引先の竹屋さんはお忙しく、なかなか漆加工のお話しが進まずにいたので、加工出来る方を探していたのです。

そして、図々しくもダメ元でお願いしてみました。

今までバッグに漆加工などなさったことがなく、興味を持って下さり、協力して下さることになりました。何と同じ町内に漆職人さんがいらっしゃるとは!!さすが芸術、文化が発展して様々な職人が多い京都ならではです!灯台元暮らしとはこのことですね。

町内の役を務めて徳を積んで、ご縁を頂きました!

とても腕の良い職人さんで、何より色々と加工の無理なお願いも叶えて下さいます。

お客様の漆加工の評判も良く、継続して加工して頂くことに。

 

今年のコロナの影響で少しご高齢の職人さんの所へお訪ねすることも憚られました。

落ち着いた頃、お宅に伺った時に一枚の紙切れを渡されました。

その紙には名前と電話番号が書かれていました。

「このご時世、何があるか分かりませんので、何かあってご迷惑は掛けれません。出来る限り続けて加工させてもらいますが、、、。もしも病気で入院などした時に私が出来なくなったら、この方なら引き継いでやってくれるかと思います」と。

CADEAUの先のことまで考え、心配して下さって、とても感動と共に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

お宅の扉を閉めた後、何だか切ない気持ちになり、同時にどうかいつまでもご健康でいて下さいと祈るような気持ちになりました。

心優しい漆職人さんが施して下さる漆加工は、肌に優しく馴染み、美しいのは当然なのです。